すっぽん料理 大市
オンラインショップ

ごあいさつ

元禄の創業以来340年、大市はすっぽん料理の老舗として18代続いてまいりました。
建物は340年前のまま。お客様がお店の玄関を入られた瞬間から大市の世界観と味を存分に楽しんでいただけるよう、日々精進を重ね続けております。

私たちの精進の先にあるもの、私たちが求めている答えは、お客様の「あぁ、美味しかった」という言葉だけです。一代一代が築いてきたものをさらに高め、また次の代が精進を続けることで大市の味は守られていきます。

これからも、味の追求、おもてなしの心、感謝の心を忘れることなく、いつまでもお客様に心から楽しんでいただける大市であり続けるために精進し続けてまいります。
今後ともなにとぞご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

私が、いつも心にしている言葉は「坂道」。下り坂は、体を反り返らせ横柄な姿勢で下ります。これは、自慢をしたり、俺はすごいと言う態度をとっている人は、実は下りている。登り道は、頭を下げ腰の低い姿勢で上ります。これは、頭を下げ腰を低くし、「ありがとうございます」「がんばらしていただきます」という姿勢で、人としても、店としても成長できます。この坂道の気持ちを持ち、次の代にも伝えていきます。

すっぽん料理 大市 18代目当主
青山佳生

(大市株式会社 代表取締役)

大市の歴史

創業340年
大市の歴史

すっぽん料理「大市」は元禄年間(江戸中期)、初代 近江屋定八が創業いたしましてから、約330年もの間、すっぽん一筋に18代続いた老舗です。現在の店舗も当時のまま営業しております。お客様には、いつの時代も政界・財界や文化人の方々など各界を代表されるお方も多く、「大市」の名は広く海外にまで知られております。
すっぽんは、欧米においても最高の食材であり、高級料理とされております。

昭和43年4月には、パリの著名なレストラン「マキシム」の社長 ルイ・ポーダブル氏は、日本料理のテストのために来日され、観光地のみならず、地方まで足を伸ばして味覚探訪をされました。(その際、当店にも来店され大変高い評価をいただきました。)
「大市」は歴史と伝統に育まれた味を守り続けると同時に、時代にあわせた進化・発展を目指し、努力してまいります。

すっぽん料理の歴史と特徴

すっぽんは古来より、滋養に富み、強壮に良いといわれており、日本では登呂遺跡からも、食物とされたすっぽんが出土しております。江戸時代「嬉遊笑覧」「寛永料理集」に 「真亀は吸い物に、泥亀(すっぽん)は云々」とあり、すっぽんは強壮に良く、諸病を除き、婦人の髪を長くすると信じられておりました。すっぽんは、良質のたんぱく質やアミノ酸が豊富で、動物でありながらアルカリ性食品であり、脂肪は植物と同じ不飽和脂肪酸です。他の動物や魚類にはみられない、すっぽんにだけ特有の脂肪なのです。それ故、医食同源の中国では、すっぽんを珍重し、宮廷で多く用いられ、その歴史は5000年にも及ぶといわれております。

大市が登場する小説や随筆

志賀直哉『暗夜行路』
瀬戸内晴美『京まんだら』
川端康成『古都』
開高健『新しい天体』
梶山季之『夜の配当』
小島政二郎『新珠』
田村秦次郎『白い望楼』
丹羽文雄『虹の約束』 『魚紋』 『顔』等々。

これらの小説・随筆以外にも、昨今では大ヒットとなったグルメ・コミック「美味しんぼ」(小学館・雁屋哲氏/花咲アキラ氏)でもご紹介いただいております。(第3巻 土鍋の力 / 第46巻「究極のすっぽん料理」)

週刊文春様の大市紹介記事

京都北野の“すっぽん”料理屋「大市」へ。はじめは、フランス料理で使う「海がめ」との区別がつかなかった。二人前食べる。ヨーロッパ風のむし焼きにして、ソースをつけて食べる方法よりも、繊細な”ファンタスチック”な味があると言う。フランスでは、「ボン」といったら、単に「おいしい」、「トレ・ビアン」なら「たいへんおいしい」、最高においしくて、もう一杯おかわりしたいときは「エクセラン」と言う。スッポンはどうも言い表し難い味のようである。

ルイ・ポーダブル氏は、出汁で作った雑炊がすっかり気に入って、おかわりおかわりを三度もして「エクセラン、エクセラン」の連発だった。

大市のこだわり

素材そのものへの
こだわり

浜名湖といえば、今でこそ鰻の養殖で有名な湖ですが、実は鼈(すっぽん)の養殖の歴史のほうが長いというのをご存知でしょうか。
「大市」では、その浜名湖のすっぽん養殖の老舗「服部中村養鼈場」で育ったすっぽんを使用しています。
「服部中村養鼈場」は、浜名湖で100年以上の鼈養殖の歴史をもつ養殖家として有名ですが、そこに「大市」専用の養殖池がございます。その広さは50mプールで約410個分の面積にも及びます。
養殖池とはいえ、コンクリートのプールなどではなく、自然の沼地に近い環境で天然露地飼育をしています。そこで3年もの時間、冬眠を重ねて育ったすっぽんは、体格も味も天然のすっぽんに限りなく近くなります。
しかも、この大規模な養殖池で育った膨大な数のすっぽんの中から、選び抜かれた「すっぽん」だけが店舗へと運ばれお客様の元へと運ばれます。すっぽんへのこだわりはもちろんですが、現在の社長自らが作り上げた「醤油」、長期にわたり酒造メーカーの研究所で共同開発し作り上げたオリジナルの「酒塩」など、料理で使用される食材や調味料にも美味しさを追求しつづけています。

すっぽんについて

すっぽんは古来より、滋養に富み、強壮に良いといわれており、日本では登呂遺跡からも、食物とされたすっぽんが出土しております。江戸時代「嬉遊笑覧」「寛永料理集」に 「真亀は吸い物に、泥亀(すっぽん)は云々」とあり、すっぽんは強壮に良く、諸病を除き、婦人の髪を長くすると信じられておりました。すっぽんは、良質のたんぱく質やアミノ酸が豊富で、動物でありながらアルカリ性食品であり、脂肪は植物と同じ不飽和脂肪酸です。他の動物や魚類にはみられない、すっぽんにだけ特有の脂肪なのです。それ故、医食同源の中国では、すっぽんを珍重し、宮廷で多く用いられ、その歴史は5000年にも及ぶといわれております。

養殖方法

スッポンの養殖方法には、大別すると、天然の溜め池やコンクリート製の池を使い、本来の自然環境に基づいた飼育方法である露地(ろじ)養殖とボイラーや電熱で加温したり、温泉の湯や工場などの温排水を利用し人工的に 飼育環境を作り出す加温(かおん)養殖があります。また、加温養殖と露地養殖を併用して成育させる場合もあります。
天然のスッポンに比べて養殖のスッポンのほうが、肉質が軟らかく、アクも少なく品質が安定しています。
スッポンの肉質はその成育する環境とエサによって大きな違いが出る為天然のスッポンの場合、その味にバラつきが生じやすいのです。加温養殖のスッポンは、ほぼ周年同じような肉質であるのに対し、露地養殖のスッポンは、冬眠に入る11月~3月までは、より脂肪も乗り、旬(しゅん)となります。
加温養殖のスッポンが、通常1年半~2年程度で出荷サイズ(500g~1.2Kg程度)に成長するに対して露地養殖のスッポンは、スッポン本来の成長に合わせ、冬眠を重ねさせながら成育させる為、出荷サイズに成長するまで3年~4年の時間を要します。大市のすっぽんは飼育方法を踏襲しており、薬剤の使用は一切して居りません。“良質な脂肪とすっきりした風味”という濃厚さと淡泊さを併せ持ったすっぽん本来の味をお客様にお届けする為、明治12年の創業以来、一貫して露地養殖を守り続けて居ります。

大市のすっぽんは「服部中村養鼈場」内の「大市」専用養鼈場で、
長い間踏襲されてきた当店独自の特別な餌、特別な飼育方法で管理されています。
薬剤の使用なども一切いたしておりません。

調理法へのこだわり

「大市」の○鍋は、
コークスにより1,600℃以上の高温で
一気に炊き上げます。
このコークスによる調理法は、
いまや「大市」を象徴する
独特の調理法となっています。
大市は「調理法」にこだわっています。

土鍋へのこだわり

コークスを使った高温での調理。
当然、土鍋の方もその高温に
耐えうるものが必要となります。
大市の土鍋は信楽焼きの
分厚い専用の土鍋を使用しています。
大市の歴史と智恵で生み出された
高い耐熱性を備えた土鍋。
大市で使われている土鍋はまさに
「こだわりの土鍋」であり、
「大市」の「宝」なのです。

大市で使われる土鍋

土鍋を作る粘土が保管されている石室で、20年以上、土を寝かせて粘りや硬さを調整します。土は水に棲むバクテリアが土と土をつなぎ醸成するので、塩素の含まれた水道水は、敷地内で何本か試掘してようやく見つけた井戸の自然水を使って土を育てていきます。

  1. 特注信楽焼 新品の土鍋
  2. 使用後1ヶ月の土鍋
  3. 使用後3ヶ月程度 割れる前の土鍋
  4. 役目を終えた割れた土鍋